テンセント、FOSIカンファレンスでオンラインゲームに対するマインドフルネスについて意見発表

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テンセントの上級法律顧問Yan Perngは、ワシントンDCで開催されたFamily Online Safety Institute (FOSI) 2022 Annual Conferenceにおいて「オンラインゲームにおけるマインドフルネスへの取り組み」と題したパネルディスカッションに参加し、「IT企業は青少年ゲーマーの心身の健全な育成を守る責任があると考えている。」と意見を述べました。

FOSI 2022でテンセントのマインドフルネスへの取り組みについて語るYan Perng(左から2人目)。

Yan Perngは「Mindful Approaches to Online Gaming(オンラインゲームにおけるマインドフルネス)」と題したセッションの中で、「オンラインゲームはエンターテインメントにとどまらず、近年では教育で活用されたケースも少なくない。」と述べ、さらに次のように述べました。

“ゲーマーのマインドフルネスや心身の安定は、ゲームメーカーにとって必要不可欠の社会的責任であると考えています。ビデオゲームにおいて我々ができるマインドフルネスは、ゲームを通してユーザーをポジティブな感情へ導くことです。”

同パネルディスカッションでは、ゲームクリエイターを支援する非営利団体Games for Changeの最高経営責任者兼最高教育責任者のArana Shapiro氏とゲームのレーティング審査・認定を行う機関エンターテインメントソフトウェアレーティングボード(ESRB)社長のPat Vance氏も参加していました。

Yan Perngはテンセントの取り組みに関してに付いても言及し、「テンセントではFOSIの活動に積極的に参加し、ユニセフへの支援やESRBの認証も取得しています。オンラインゲームの普及にあたり、テンセントは法律や規制の要件だけでなく、ゲームが企業の価値観や地域社会のニーズをどのように反映しているかも考慮しています。」 と述べました。

テンセントは未成年者の安全を確保できる管理されたチャット機能や年齢制限といった保護者の方に安心していただけるセーフティネットなどを実施することで、プレイヤーの健康や安全に配慮しています。

また多くのFOSI会議参加者とともに、「セーフティバイデザイン」によるトラブル予防の重要性を強調しました。米国連邦取引委員会委員のAlvaro Bedoya氏は「時代に適したゲームデザインには、優れたプライバシー保護と子供の福祉を考慮する必要がある」と述べました。また、カリフォルニア州の「Age-Appropriate Design Code Act(年齢に応じたデザインコード法)」を紹介し、条例への賛同の意を示しました。

Yan Perngはこの分野で非常に素晴らしい取り組みをしている一例として、ライアットゲームズを挙げました。ライアットゲームズはPlayer Dynamicsと呼ばれる新しいゲームデザイン分野を用いて、ユーザーに有害なコミュニケーションを避けつつ、クリーンな体験を目指しています。10月には「Designing for Digital Thriving(デジタル繁栄のためのデザイン)」というチャレンジを開始し、個人やコミュニティが成長できるような健全で包括的なデジタル空間の設計を奨励しています。

このチャレンジはプロのゲームデザイナーや開発者だけでなく、学者、コミュニティマネージャー、教育者、イノベーター、学生なども対象にしていました。参加者は2022年12月1日までに「Building a Future for Kids and Families(子供と家族のための未来設計)」、「Fostering Healthy and Resilient Digital Spaces(健康的且つ耐久性が高いデジタルスペース)」、「Designing for Marginalized Voices(少数派のためのデザイン)」の3つのテーマでデザインを発表する予定です。

今回のパネルディスカッションでPat Vance氏は「ビデオゲームプレーヤーの75%以上が18歳以上である」ことを指摘し、ビデオゲームを楽しむ人の年齢層が非常に広いことを強調しています。また、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの際にビデオゲームが社会とのつながりを深めるために果たした功績も紹介しました。Arana Shapiro氏は「ゲームは日常生活に必要なライフスキルを育てることができます。」と、ゲームの教育的な活用方法について言及しました。Minecraft Educationはその典型的な例です。

ゲームはエンターテインメントとしてだけでなく、教育の分野でも活用が可能です。テンセントは教育性が高いゲームを多く開発しており、例えば「碳碳岛(カーボンアイランド)」はカーボンピークアウトの過程をシミュレートするミニゲームで、排出削減、低炭素転換、炭素隔離手段などの知識が含まれています。このほか、視覚障害者の生活を体験できるゲーム「见(See)」や視覚障害者向けに開発されたゲーム「长空暗影(Sky Shadow)」、注意力や空間認知を高めるために制作された「巴甫洛夫很忙(Palvov: Brain’it On)」など、教育に関わるゲームに力を入れています。

テンセントがFOSIに参加したのは今回が初めてではありません。FOSIの2020年会議でテンセントの顧問弁護士兼テンセントアメリカ社長のBrent Irvinは「テンセントが健全なゲームプレイを促進するためのツールの開発に尽力している」と発表しました。青少年に安全なインターネット利用環境を確保するためには、標準化された世界の環境整備が必要であり、今年の会議の参加者もこのことについて議論しました。

今回のFOSIの会議期間中に「Making Sense of Age Assurance(年齢認証の意味について考える)」と題する2022年の調査報告書が発表されました。調査によると、ゲームにおける本人認証方法において、親世代はSMSやアプリなどテキスト方式の認証方法を好みます。その一方で、アメリカとイギリスでは3分の2以上の親子が生体認証の使用に前向きであることが明らかになりました。テンセントは、プライバシーを守りながら年齢認証を行えるように開発を進めています。

オンラインゲームは、ほとんどのプレイヤーにとってポジティブな影響を与える体験です。アメリカ国立衛生研究所の研究によると、ビデオゲームのプレイは認知能力を向上させる可能性があるとされています。一方でオックスフォード大学の研究では、ビデオゲームとメンタルヘルスの間に因果関係はないことが判明しましたが、ゲームプレイの量ではなく質が関係している可能性があると指摘され、効果的なゲームデザインの重要性が強調されています。

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