遊びの力:ゲームがシニアの若さを保つ手助けとなる方法

お知らせ

Corporate

「用意、ドン!」選手たちはスタートし、視線は一点に集中し、集中力は極限に達し、手は安定し、動きは素早い。勝利を目指して戦う。観客が選手たちに声援を送る中、会場は熱気に包まれる。

テンセントのブースでビデオゲームを楽しむ来場者。
テンセントのブースでビデオゲームを楽しむ来場者。

ありきたりのスポーツイベントではありません

しかし、これは単なる集まりや伝統的なスポーツイベントではありません。これは、日本で毎年開催される「全国健康福祉祭」で、ビデオゲームが初めてスポーツ種目として加わったのです。また、プレーする選手たちを見ても、驚くでしょう。彼らは一般的な競技者よりもずっと高齢です。1988年に始まったこの祭典で、これらの選手たちは、高齢者でも健康的なゲームプレイができることを世界に示しています。

水野さんは、埼玉での活動やイベントを通じて市民参加と地域開発を推進する地域団体、NPO法人さいたま市民ネットワークの事務局長を務めています。高齢者向けビデオゲームの世界に足を踏み入れたのは、13年前に左半身が麻痺する脳卒中を患ったことがきっかけでした。

他選手の試合を観戦するチームさいたま。
他選手の試合を観戦するチームさいたま。

ゲームに安らぎと目的を見出す

長いリハビリ生活の中で、時に困難を伴うこともありましたが、彼はビデオゲームに慰めと楽しみを見出しました。そして、最終的にそれは彼の人生を変えることになりました。シニア世代の生活を豊かにするゲームの可能性に気づいた水野さんは、それ以来、日本の首都東京のすぐ北にある埼玉県を拠点に、このメッセージを日本中に広めることに尽力しています。

「ゴルフやソフトボールのようなゲームもありますが、そういった活動には広いスペースが必要です。それだけでもすでに多くの費用がかかりますし、プレーできる人の数も限られています。しかし、ビデオゲームならモニターだけあればいいのです。画面を通してより広い世界に飛び出せますし、友達もできます」と水野さんは話しました。

水野さんが全国健康福祉祭のビデオゲーム大会に参加。
水野さんが全国健康福祉祭のビデオゲーム大会に参加。

「ビデオゲームは年齢、性別、地域、国、言語を超えます。何よりも大切なのは、それが楽しいこと、そして、周りの人にも楽しさを広げられることです。」

高齢化する世界をナビゲートする

日本の65歳以上の高齢者人口は3600万人と推定され、総人口の29%を占めています。2070年には、この数字は38%にまで上昇し、国民全体の3分の1以上を占めることが予測されています。高齢者人口の増加に伴い、単独世帯数も増加しており、2050年には男性の26%、女性の29%が単独世帯になることが予測されています。

これは世界的な現象です。世界保健機関(WHO)によると、2015年から2050年の間に60歳以上の人口の割合はほぼ2倍になると予測されています。関連する健康状態に加え、孤独や社会・家族の絆の弱体化が大きな懸念事項となっています。社会的に支援し合える環境や社会環境があれば、高齢者がより健康で長生きできることが保証されます。そこでゲームの出番です。

高齢者の頭をシャープに保つ

ゲームは単なる暇つぶし以上のものをもたらします。ゲームは喜びとつながりをもたらし、高齢者の精神を活性化させ、適度な運動にもなるのです。日本をはじめとする世界中で、高齢者の多くがビデオゲームの利点に気づき始めています。ビデオゲームは、社会的交流、認知刺激、身体の健康を促進するものです。

大上 哲也(おおがみ てつや)氏は、千葉科学大学薬学部の教授です。長年、認知症患者の認知機能低下について研究している大上氏は、高齢者、特に初期段階の認知症、軽度認知障害(MCI)の人々にとってゲームプレイが有益であることを発見しました。ゲームプレイ中には、計画、注意力、空間認識力、記憶力といった認知機能が自然に刺激されると大上氏は言います。「これらの能力は、プレイヤーが次の手を戦略的に考え、ミスを避けるために集中力を維持する中で磨かれ、強化されていきます。」

大上氏は、さいたま市のチームでは90代の人でもビデオゲームを楽しんでいると語りました。「認知機能の評価では、高齢にもかかわらず、70代の人と同等のレベルでゲームを楽しんでいる人もいることが分かりました」と大上氏は述べます。大上氏は、他の人と一緒にゲームをすることは、孤独感を和らげるのに役立つという意見に同意しました。

地域団体との連携、そしてその先へ

このコンテストに加え、テンセントはNPO法人さいたま市民ネットワークと提携し、高齢者が集い、ゲームで遊び、学ぶ機会を創出しました。その結果、来場者が初めてコントローラーを手にしても安心できる空間が生まれました。

テンセントのブースでゲームを楽しむチームさいたまのメンバー。
テンセントのブースでゲームを楽しむチームさいたまのメンバー。

全国健康福祉祭のイベントでは、研究に裏付けられた認知フィットネストレーナーも参加者が体験することができました。このコンピュータープログラムでは、記憶力、注意力、計画性、方向感覚、空間認識力の5つの分野について自己評価を行うことができ、ビデオゲームが実際に与えるポジティブな影響に関するデータを提供します。「これは、民間企業だけでなく、市民社会や学術機関とも協力することで、ゲームのポジティブな効果を最大限に引き出すことができるという一例です」と大上氏は語りました。

遊びの力によって、人生のあらゆる段階において、喜び、目的、つながりを持つことが可能であることが分かっています。そして、私たちは常に、世代間の絆を強める方法を模索しています。

高齢者が尊厳を持って暮らせる社会の実現に向けた取り組みについて、さらに詳しくお読みください。(下記英語記事)

Share

※こちらに掲載されているリリースは、配信当時の情報も含みます。キャンペーン開催期間終了等、中には時効となっている情報も含みますので、ご注意ください。