テンセント、気候変動緩和のための技術革新を促進する「CarbonXプログラム」をローンチ

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国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新報告書によると、地球温暖化を抑制するための動きは軌道に乗っておらず、10年以内に人類が二酸化炭素排出量を半減しなければ、温度上昇を1.5℃に抑えられる確率は50%であると指摘しています。

クリーンエネルギーへの移行が進む一方で、よりグリーンな経済を支えるためには、最先端技術も必要になります。なかでもCCUS技術はクリーンエネルギーに移行するための重要なツールです。CCUSはCarbon Capture, Utilization and Storageの略語で、二酸化炭素を固定化し有効に利用する技術となっています。

このたびテンセントは3月23日に「CarbonXプログラム」をを立ち上げました。このプログラムは、次世代低炭素技術の開発を促進・支援することが目的です。また、2030年までに最先端技術の大規模な応用を推進することを目指しています。プログラムの第一段階では、CCUSに焦点を当てる予定です。

「テクノロジー・イノベーションは、気候変動に対する解決策として重要な役割を果たしています。そのため、最新の低炭素技術を産業化して規模を拡大し、より環境にやさしい経済を形成することが必要です。」

テンセント シニアヴァイスプレジデント Davis Lin(林璟驊)

CCUSは実現可能な解決策の1つ

CCUSは長年にわたり研究、実践されてきた地球温暖化を抑制する解決策の1つです。工業プロセスにおいて、大気中に排出される二酸化炭素をCCUS技術によって削減または捕獲し地質学的構造物に注入することによって長期間地下に封じ込めることができます。もしくは、化学物質、燃料、セメントやプラスチックなどの商業的な価値を持つ製品に変換できます。これによってCO2の排出量を大幅に削減することができ、地球温暖化の抑制に繋がります。

「未来においてカーボンニュートラルを実現するためには、CCUSのような新たな低炭素技術が必要です。これらの技術は太陽光発電や風力発電と同じように初期段階から政策的な支援が必要です。」

テンセント カーボンニュートラル戦略担当シニアコンサルタント Yongping Zhai(翟永平)

CCUS技術は複雑でコストがかかるため、業界では適用規模や市場性を向上させるために開発を続けてきました。世界中の企業、シンクタンクにとどまらず、政府もCCUSの開発に力を入れ、商業規模の展開に向けた開発への取り組みを強めています。

テンセントもこの革新的な技術の開発を推進したいと考えており、自社の専門知識を活用しカッティング・エッジな解決策を模索します。私たちは、2030年までに事業とサプライチェーンで完全なるカーボンニュートラルを達成すると決意しています。

カーボンニュートラルを達成するためにはCCUSが重要であると認識しています。そのため、アイスランドの炭素隔離技術であるCarbfixを採用し、自社オペレーションにCCUS技術を適用する方法を検討しています。私たちは、「CarbonXプログラム」の開始を心待ちにしており、パートナーと共にCCUSソリューションの可能性を追求できることを楽しみにしています。

CarbonXの仕組み

「CarbonXプログラム」は、次世代の低炭素技術を探求しており、投資資金やリソースを活用することで、デジタル能力の開発を促進させ、2030年までに技術の大規模適用を達成することを目的としたプログラムです。初期段階ではCCUSのソリューションとプロジェクトに焦点を当てています。

「CarbonXプログラム」は以下の3つの柱で成り立っており、大学、研究機関、非政府組織、スタートアップ企業などからのプロジェクト提案を積極的に募集しています。

  • CarbonX Lab(カーボンエックス・ラボ): 最先端技術を開発する研究機関や大学、ラボなどを発掘し、業界内でのデモ用にパイロット・プロジェクトを支援。
  • CarbonX Accelerator(カーボンエックス・アクセラレーター): 商業化の可能性を持つスタートアップ企業の支援を行います。
  • CarbonX Infrastructure(カーボンエックス・インフラストラクチャー): 産業発展を促進するためのインフラ(データベースや炭素隔離モニタリングツールなど)の構築を支援します。

国連は、地球全体の温度上昇を1.5℃以下に抑えることが急務であると指摘しています。私たちはこの世界的な課題の解決に貢献するため、スキル、専門知識、リソースを活用して引き続き尽力していきます。

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